竹内小児科医院
  水痘ワクチン

1、定期接種化

 H26年10月1日より、水痘ワクチンの2回接種が定期接種をなり無料で受けられることになりました。2回の接種になった理由は、1回だけでは、30%位の割合で軽症の水痘にかかることがわかっていることと、麻疹や風疹の例でわかるように、1回だけだと将来、高校生以上の年令になってかかる人が予想されることです。1〜2才を対象に2回接種が進むと、5〜10年後には、今の麻疹・風疹のように日本では発症者がゼロに近づくと思われます。水痘は軽い病気だと思われがちですが、亡くなる方や脳症で苦しむ方も少数ながらいますので、欧米ではすでに定期化されており、やっと日本も世界のレベルにまた1歩近づきました。水痘ワクチンは日本で開発されたものであり、安全性については証明済みです。積極的に接種を受けることをお勧めします。

2、接種の実際

 1)開始時期
 平成26年10月1日より。母子手帳を忘れずに。無料。

 2)対象者、年令
 水痘にかかったことのない、1〜2才児。
 (1才以下でかかった水痘が極めて軽かった子(発疹が数個のみ)や、1才以上の水痘かどうかあやしかった子については、ワクチンの対象にすることがありますのでご相談下さい。)

 3)接種回数
 2回。6ヶ月〜1年の間隔で。(最低でも3ヶ月あける)
 ただし、すでに1回接種を受けた方(自費による任意接種)は1回のみ。2才9ヶ月を過ぎて接種する方は1回のみ。2回目は3才を過ぎてしまうので、6ヶ月〜1年あけて自費での任意接種となる。集団生活の中で水痘の流行時は、3ヶ月の間隔で2回目接種することもある。

 4)3才以上の児
 残念ながら定期化の恩恵を受けられない。水痘にかかったことがなく、ワクチンを1回も受けてない5才以上の子は、できれば自費での任意接種を1回は受けるとよい。ただし、1回接種では30%位の割合で軽症の水痘にかかることがあり、もし絶対にかかりたくないという希望が強ければ、2回接種が確実。

 6)ワクチンの副作用
 30年以上の接種の歴史があり、極めて安全。

 7)23区内での相互のり入れ
 東京の他区の方でも接種は可能。

 8)水痘のギブアンドテイク
 水痘を積極的にもらいに行ったり、うつしてあげたりという行為は思いがけず重症化した時、とり返しのつかない後悔に苦しむことになるので止した方が賢明だと思います。

 9)予診票送付
 平成25年11月以降にお生まれの方には、1才になる前月中旬に麻疹・風疹混合1期のお知らせと同時に送付されます。
 平成25年10月以前にお生まれの方で、対象者の方については、個別に送付されません。医療機関に母子手帳をお持ちになり予診票を受け取って下さい。


 平成26年9月
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