予防接種時の疼痛対策
昨年末に新しい局所麻酔薬が発売になりましたので、それを使用して予防接種時の痛みを軽減する試みを開始します。薬剤自体は、海外でワクチンの疼痛対策として、以前より良く使われているもので、目新しいものではありません。ただ、局所麻酔剤ですのである程度の副作用はある可能性があります。国内治験の段階では、主に皮膚の症状のみですが、局所麻酔剤ですので、今後、副作用が増えていく可能性もあります。海外では0歳児での重篤な副作用報告が多いようですので、まずは1歳以上の患者様で、体重5−10kgのお子様は1箇所、体重10kg以上のお子様は2箇所で開始します。(今後、問題ないことを確認して、少しずつ増量するかもしれません。)
無料ですが、1時間前に処置をする必要がありますので予防接種で予約を取って、その予約時間の1時間前に母子手帳を持参して、必ずお子様を連れていらしてください。午後2時から3時の時間帯のご希望の方はその日の午前11-12時の間に母子手帳を持参して、必ずお子様を連れていらしてください。
現在は、こういう方法もあり疼痛対策をするのは、お子様にとってメリットがあるとは思います。ただし、薬剤を使用するものですし、今まで泣いていたのが、泣かないで注射を受けられた時に、子供の成長を肌で感じ、褒めてあげるのという従来の子育ても悪くはないと思います。
他にも薬剤を使用しないで、痛みを軽減する試みをやっていきます。
今後もよろしくお願いいたします。
スギ花粉症に対する舌下免疫療法(アレルゲン免疫療法)って何?
アレルゲン免疫療法とはからだをアレルゲンに慣らして症状を和らげたり、根本的体質改善を目指す治療です。随分前から皮下にアレルゲンを注射して似た効果を目指す試みがされておりましたが、注射をする痛みや通院が大変なことから、なかなか普及せず、2014年に皮下注射の代わりに舌下に薬を投与することで普及してきました。
今までは、12歳以上しか治療を受けられませんでしたが、2018年6月末に5歳以上に使用できる薬剤が発売になります。
開始はスギ飛散が終了した夏になります。
治療には3年から5年かかります。
当初は月2−3回、維持期は月1回の定期的通院が必要です。
薬を毎日服用する必要があります。
アナフィラキシーなどの重篤な副作用が稀に発生する可能性があります。
初回投与時は時間がかかるため、平日の昼間に一時間程度時間が必要です。
(水曜日の昼間を予定しております)
すぎのアレルギー性鼻炎が確定している方に限定的治療となりますので、当初は当院でスギ花粉症と診断されているかかりつけの方に限定させていただきます。
5歳から可能ではありますが、舌の下に薬剤を1分間保持したのち、飲み込み、5分間うがいなどはできないため、ある程度のことに我慢できるお子様でないと治療を完遂できないかもしれません。
大人でも条件を満たせば当院で治療できます。
詳細は、医師にご確認下さい。